「40代になってから生理前のむくみがひどくなり、困っている」
「病院に行くほどではないけれど、つらいむくみを解消したい」
このような悩みはありませんか?
更年期のむくみに悩む女性は、珍しくありません。しかし、適切な対処をすればつらい症状は軽減できます。
この記事では、更年期のむくみについて原因や対処法をお話しします。ぜひ最後まで読んで参考にしてください。

更年期に起こりやすいむくみの症状
むくみは「浮腫」ともいい、血液中や細胞中のうまく循環できない水分が、細胞どうしの間に溜まってしまうことを指します。
更年期に起こりやすいむくみ症状の例を、以下に紹介します。
- 靴下の跡がつく
- 今までの靴がきつくなった
- 指輪が入らない・抜けなくなった
- 顔全体や目の周りがむくんでいる
- 急に体重が増えた
なお、女性に多い体重増加の原因には「肥満」もあります。しかし、肥満は「脂肪」の増加、むくみは「水分」の増加というのが大きな違いです。
肥満とむくみのどちらなのかを迷うなら、気になる部分を指で強めに数秒間押し、くっきりと跡が残るかを試してみてください。
指を離してすぐに皮膚が戻るなら肥満、戻らずにへこんだままならむくみの可能性が高いと考えられます。
特に、スネの骨の上を押してみるとわかりやすいです。
また、更年期はむくみ以外にも頭痛、疲れやすさ、やる気が出ないなどが出やすく、多くの女性が悩みを抱えています。
更年期にむくみが出る3つの原因
女性ホルモンには、身体の水分バランスを調整するはたらきがあります。女性ホルモンは生理周期に沿って変化するため、女性は更年期に関係なくどの年代でも、1ヶ月のなかでむくみやすい時期があります。
そして更年期になると、もともとの生理周期によるむくみに加え、血管やリンパ管が老化により、むくみが起こりやすくなるのです。
ここからは、更年期にむくみが出る以下の原因について、掘り下げて説明します。
- 女性ホルモンの変化による血流悪化
- 筋力低下によるリンパの流れ悪化
- 甲状腺機能低下症(橋本病)などの病気
順番にみていきましょう。
女性ホルモンの変化による血流悪化

更年期になり女性ホルモンのバランスが乱れると、体温や血液の循環を調節する「自律神経」のはたらきも乱れます。
自律神経が乱れると、血液の流れや水分の循環がうまく調節できなくなるため、むくみが起こりやすくなるのです。
筋力低下によるリンパの流れ悪化
筋力が弱いと、リンパ管へのポンプ作用も弱くなり、十分にリンパが流れずむくみが生じます。
ご存じの方も多いように、ふくらはぎは「第二の心臓」とも呼ばれ、足に溜まりがちな血液を流すポンプの役割があります。しかし、運動やケアをしないと、身体の筋肉は25〜30歳ごろから徐々に減少しはじめるのです。
また、日々の忙しさによる運動不足も、筋力が落ちる大きな要因です。
加齢と運動不足が重なりやすい更年期は筋力が落ち、リンパの流れ悪化によるむくみが起こりやすいといえるでしょう。
甲状腺機能低下症(橋本病)などの病気
更年期のむくみは、俗にいう「更年期障害」ではない別の病気が原因のケースもあります。
注意したいのは、免疫に関係するホルモンを作る「甲状腺」のはたらきが低下する「甲状腺機能低下症(橋本病)」です。
むくみ以外に以下のような症状がある場合は、医師へ相談しましょう。
- 疲れやすい
- 声がかすれる
- 毛が抜ける
- 肌が乾燥しやすい
甲状腺機能低下症は、「なりやすい年齢」や「症状」が更年期障害と似ています。更年期障害と勘違いして我慢すると症状が悪化するため、むくみや疲れやすさが気になる場合は一度医師に相談すると安心です。
他にも、腎臓病や心臓病でもむくみは起こります。定期的な健康診断を受けたり、不安がある方は医療機関を受診しましょう。
更年期のむくみに対するセルフケア5選
更年期のむくみには、以下のセルフケアがおすすめです。
- 適度な運動をする
- シャワーで済ませずに湯船に入る
- 食生活を整える
- 漢方薬を試す
- 良くならないときは専門家へ相談する
更年期のケア方法については、以下の記事も参考にしてください。
内部リンク:話そう!女性のカラダのコト⑪|更年期のケア
適度な運動をする
適度な運動は、更年期のつらい症状をやわらげ、将来の骨粗しょう症や生活習慣病のリスクも低下させます。
ウォーキングはもちろんのこと、毎日10分ほどのストレッチや、ヨガ・水泳などを定期的におこなってみましょう。
「エスカレーターではなく階段を使う」「歩ける範囲なら歩いて買い物に行く」など、生活のなかで少しずつ身体を動かすのも、手軽に運動量を増やすよい方法です。
ただし、いきなり負荷の高い運動をすると、ケガのおそれがあります。
普段運動習慣のない人は無理のない範囲から始め、少しずつ運動量を増やしていくとよいでしょう。
シャワーで済ませずに湯船に入る
むくみを改善するには、シャワーだけで済ませず、できるだけ湯船に浸かるようにしましょう。お湯の温度は40℃くらいの熱すぎない温度にすると、リラックス効果が高く、のぼせるリスクも軽減できます。
入浴がむくみによい理由は、以下のとおりです。
- 身体が芯から温まり、冷えが改善する
- お湯に浸かると身体に水圧がかかり、足のむくみや血流が改善する
更年期によるほてりやのぼせがつらい人は、みぞおちの辺りまでお湯に浸かる「半身浴」を取り入れるのもよいでしょう。
また、入浴したら、むくみがつらい部分をマッサージするのもおすすめです。力を入れすぎず、心地よい強さでおこなってみてください。
食生活を整える
更年期のむくみ対策には、栄養バランスの取れた食事も欠かせません。
冷えやむくみが気になる人は、以下のような食材を積極的に取り入れるのもおすすめです。
- 肉や魚などのたんぱく質
- 味噌や納豆などの発酵食品
- 生姜やにんにくなどの香味野菜
- 黒糖・胚芽米などの未精製の食材
- にんじん・かぶ・ごぼうなどの根菜類
ただし、和食はむくみの原因になる塩分が多いため、食材の味を利用した薄味を心がけてみてください。
また、むくみを起こしやすいお酒は、飲みすぎないよう注意しましょう。
漢方薬を試す
更年期に起こる症状には、昔から漢方薬もよく使われてきました。更年期の女性によく使われる漢方薬を3種類紹介します。
- 当帰芍薬散:体力が弱く、貧血気味で少しむくみがあり、下半身の冷えがある人
- 加味逍遙散:体力が弱く、肩こりや疲れがあり気分の落ち込みが強い人
- 桂枝茯苓丸:体力があり、顔が赤っぽくのぼせが強い人
上記のなかでむくみによく使われるのは、体内の「水」を巡らせる「当帰芍薬散」です。しかし、漢方薬は体質に合わせて処方されるため、症状が似ていても人によって違う漢方薬を使うケースがあります。
「頭痛がするなら痛み止め」「咳には咳止め」のように、効果で薬を選ぶ西洋医療と異なり、漢方薬は同じ症状でも飲む人の体質によって使う薬が異なります。
更年期のむくみに市販の漢方薬を試す際は、ドラッグストアの薬剤師に相談して合う薬を選んでもらうとよいでしょう。
漢方薬については、以下の記事でも紹介しています。
話そう!女性のカラダのコト⑫|更年期のケア
良くならないときは専門家へ相談する
食事や生活習慣、市販薬などを試しても良くならないなら、無理をせず専門家へ相談しましょう。「更年期が原因だと思っていたむくみが別の病気だった」「症状が重くて市販薬での対処が難しい」などの場合があるからです。
また、更年期に起こる症状には心理状態が大きく関わるため、専門家によるカウンセリングで楽になる人もいます。
更年期のつらい症状を、医師にオンラインで相談して治療を受けられるサービスもあります。「大したことはないから大丈夫」「病院で相談するほどではない」と思わず、つらいときは専門家にご相談ください。
更年期の治療については、以下の記事でも紹介しています。
更年期の治療 ホルモン補充療法(HRT)と漢方薬
更年期のむくみについてよくある質問
ここからは、更年期のむくみについてよくある以下の質問にお答えします。
- 更年期のむくみによる体重増加はいつまで続きますか?
- 更年期のむくみにおすすめのカリウムを含む食材は何ですか?
むくみに対する理解を深め、正しい対処に役立ててください。
更年期のむくみによる体重増加はいつまで続きますか?
更年期にあらわれる症状は個人差が大きく、むくみによる体重増加が起こる期間も人によって異なります。
体重増加が終わる期間を待つのではなく、上手に付き合う方法を探したり、体重増加が続く場合は受診したりするのがよいでしょう。
また「むくみ」による体重増加は1kg以内の場合が多く、それ以上の増加は脂肪が増えた可能性も考えられます。
更年期の終わりと付き合い方については、以下の記事を参考にしてください。
更年期の終わりのサインとは?更年期との付き合い方
更年期のむくみにおすすめのカリウムを含む食材は何ですか?
体内の塩分を排出するカリウムは、むくみの解消に必要な栄養素です。
多くの食品に含まれているため、カリウムが通常の食生活で不足することはほぼありません。しかし、日本人は塩分摂取量が多い傾向があるため、意識して以下のような食材を取り入れると良いでしょう。
- バナナ
- 干し柿
- いも類(特に里いも)
- かぼちゃ
- にら
- 昆布やひじき
- 肉・魚
また、カリウムは水やお湯に溶けるため、野菜や果物は生で食べると多くのカリウムを摂取できます。
良くならないときは専門家へ相談を
更年期は、女性ホルモンのゆらぎによってさまざまな体調変化があらわれる時期です。あらわれる症状は「ほてり」「イライラ」などが有名ですが、なかには「むくみ」に悩む人もいます。
自宅でできるむくみの改善方法は、「適度な運動」「湯船での入浴」「食生活の改善」「漢方薬の服用」などです。しかし、セルフケアで良くならないときは早めに専門家へ相談しましょう。
ビバエルは、更年期の女性に寄り添うオンライン診療サービスです。看護カウンセリングの相談から、更年期専門の医師による診察までオンラインで自宅からご相談いただけます。薬は数日以内に郵送するため、薬局に行く必要もありません。
また、カウンセリングを重視しているのもビバエルの特徴です。ビバエルの診察では更年期の体調変化や気分のゆらぎ、悩みにじっくり耳を傾け、パートナーとして1人ひとりの体調に寄り添っていきます。