「夜中に目が覚めると、不安が押し寄せて眠れない」「明日の予定が頭の中で渋滞して落ち着かない」「胸のざわつきが止まらない」——40〜50代の女性から、こうしたご相談を多くいただきます。
実はこの「なんとなく不安」「心のざわつき」は、更年期女性の多くが経験する代表的な症状の一つ。女性ホルモン(エストロゲン)の減少が、脳の情動や自律神経の働きに影響を及ぼし、脅威への反応が過敏になることで起こります。「気の弱さ」や「性格」の問題ではなく、ホルモン変化による生理的な反応です。一人で抱え込まず、専門医のサポートを受けることで症状の緩和が期待できます。
ビバエルの更年期オンライン診療では、5つのアプローチで「不安感」に対応します:
- ホルモン補充療法(HRT):エストロゲンを補い、更年期の気分の落ち込み・睡眠の質の変化・不安の緩和が期待できる代表的な治療
- 漢方薬:加味逍遙散・柴胡加竜骨牡蛎湯・半夏厚朴湯など、体質と情動のバランスに合わせた処方で、ゆらがない体質へ
- 栄養行動療法:ビバエル独自の「栄養行動学(Behavioral Nutrition)」プログラム。食事記録アプリでのセルフモニタリング + 月1回50分のフィードバックセッションで、脳の材料となる栄養(鉄・タンパク質・ビタミンB群)を整える
- 看護カウンセリング:認知行動療法(CBT)に基づく40分の対話で、「完璧にやらなければ」「今すぐ考えなければ」といった思考の癖を一緒に整理
- 抗不安薬・睡眠薬・抗うつ剤:症状の重症度や日常生活への影響度に応じた短期処方も選択肢に。長期の依存性や副作用に配慮しつつ、必要最低限の使用を心がけます
更年期専門 高宮城直子医師のコメント
更年期の不安感は、単なる「気の持ちよう」ではありません。女性ホルモンの減少に伴い、情動や自律神経を司る脳の働きが過敏になり、些細な出来事にも反応しやすくなります。
そのため、ホルモン補充療法(HRT)や漢方薬によって、脳の過敏さを整えることで、不安の緩和が期待できます。必要に応じて、認知行動療法(CBT)ベースのカウンセリングを組み合わせ、思考の癖・生活の負担にも一緒に向き合います。
診察ではまず、不安がいつ頃から始まったか、どんな場面で強まるか、睡眠の状態(寝つき・中途覚醒・早朝覚醒)、身体症状(動悸・胸のざわつき)との関連を丁寧に確認します。あわせて、更年期に伴う不安なのか、うつ病や不安障害・パニック障害などの一次性の症状なのかを見極めます。症状が強い場合や希死念慮がある場合は、精神科・心療内科と併走しながら進めます。
不安を強めてしまう背景として、貧血、甲状腺機能の異常、睡眠時無呼吸、栄養不足など、体調の影響が隠れていることもあります。そうした点も一緒に確認しながら、負担の少ない方法から段階的に整えていきます。
症状の重症度や日常生活への影響度に応じて、抗不安薬・睡眠薬・抗うつ剤の短期処方を行うこともあります。長期の依存性や副作用にも配慮しながら、必要最低限の使用を心がけます。
更年期のケアは、薬だけで終わりません。栄養・生活・心の状態まで一緒に整えることで、症状の緩和が期待できます。ビバエルでは、医師と看護カウンセラーが2職種で連携し、"あなた全部"を診る診療を目指しています。
最近こんな変化を感じていませんか?
- 明日の予定や責任が頭から離れない
- 胸がざわつき、そわそわする
- やるべきことが渋滞していて、常に余裕がない
- 夜中に目が覚めると、不安が押し寄せて眠れない
- 「大丈夫だろうか」という心配が頭を巡り続ける
- 些細なことで涙もろくなった
- 人と会う予定が近づくと落ち着かない
なぜ起きるの?
更年期の不安感には、いくつかの要因が絡み合って関係しています。
- 脳内の「情動バランス」の乱れ
女性ホルモン(エストロゲン)は、脳内でセロトニン・GABA(気持ちを落ち着かせる神経伝達物質)の働きを支える役割を担っています。更年期にエストロゲンが減少すると、これらのバランスが崩れ、脅威への反応が過敏になり、不安が生じやすくなります。 - 自律神経の過敏化と身体症状の連鎖
エストロゲンの減少は自律神経のバランスにも影響し、動悸・胸のざわつき・息苦しさなどの身体症状が現れやすくなります。この身体感覚がさらに不安を強め、「また起きるかも」という予期不安につながる、悪循環に陥ることがあります。 - 睡眠の質の低下
更年期は、寝つきが悪い・中途覚醒が増える・朝起きても疲れが取れないといった睡眠の変化が起こりやすい時期。夜中に目が覚めると不安が強まり、再入眠が難しくなる。この繰り返しが日中の不安を増幅させます。 - 更年期世代のライフステージからくる「見えない負担」
40〜50代は仕事の責任・子育て・親の介護など、心身への負荷が重なりやすい時期。役割の境界線が曖昧になり、「完璧にやらなければ」「休んではいけない」という思考の癖が、不安を持続させることがあります。 - 隠れた「体の不調」が背景にあるケースも
甲状腺機能亢進症、貧血、鉄欠乏、睡眠時無呼吸、栄養不足などが背景にある場合、更年期以外の要因が不安を強めていることも。血液検査などでの確認が診療の中で行われます。
利用者の声
「なんとなく不安」「夜が怖くて眠れない」でご相談いただく方の多くは、これまで真面目に仕事・家庭を切り盛りしてきた方々です。「相談するほどではないかも」「甘えているだけかもしれない」と、受診に一歩踏み出せない時期を経験されている方も少なくありません。
ビバエルの受診者アンケートでは、更年期女性の約4割が「不安感」を、約3割が「動悸・そわそわ感」を訴えています。心療内科は初診の予約が半年待ちのケースも多く、症状が強くなる前に相談できる場所を求めて、婦人科の更年期外来を選ばれる方が増えています。ビバエルのLINE無料相談から気軽にご相談いただくケースも多いです。
当院の治療例
Aさん
お悩み:
責任の大きいポジションへの昇格をきっかけに常時緊張を感じるようになり、夜中に目が覚めるとそのまま不安が加速してしまう状態が続いていました。
治療方針:
問診では、不安がいつ頃から始まったか、どのような場面でとくに強まるか、睡眠の状態(寝つき・中途覚醒・再入眠の難しさ)などを詳しくお聞きしました。不安の特徴として「調子のいい日もある」「漠然とした心配というより、具体的な先々への心配が中心」という点から、更年期特有のホルモン変動による脳の過敏化が関与していると判断しました。
治療としては、認知行動療法(CBT)を用いて、思考の癖(「完璧にやらなければ」「今すぐ解決しなければ」)を整え、やることとやらないことの線引きを一緒に練習しました。必要に応じて、脳の興奮を落ち着かせる漢方薬(半夏厚朴湯など)や、短期の抗不安薬・睡眠薬も併用しました。
診療の進め方:
継続的な診療とカウンセリングを組み合わせながら、思考の癖・睡眠・仕事の負担を一緒に整理していきます。必要に応じて漢方薬・HRT の追加を検討し、経過確認を通じて必要な調整を行います。
※症状の程度・治療の反応には個人差があります。
なぜ、薬だけでは足りないのか
「不安感」の背景には、ホルモンの変化だけでなく、思考の癖、生活のリズム、栄養状態、そして心身の負担のかかり方など、いくつもの要因が重なっています。
ホルモンのゆらぎには、お薬が届きます。しかし、思考の癖や生活の負担、栄養不足には、お薬だけでは届きません。だから、薬を使っていても「なんとなく不安が残る」「気持ちの余裕が戻らない」という状態が起こりやすいのです。
ビバエルでは、薬に加えて、食事・生活・心まで含めた"あなた全部"を診ることを大切にしています。栄養行動療法で脳と体の土台を整え、認知行動療法(CBT)ベースのカウンセリングで思考の癖と役割の境界線を一緒に整えていきます。
日常ケアのポイント
毎日の生活の中でできるケアは、症状の緩和と予防に役立ちます。無理のない範囲で少しずつ取り入れてみましょう。
- 朝日を浴びる時間をつくる:朝の光は体内時計を整え、セロトニンの分泌を促します。カーテンを開けて朝食を摂る習慣から
- 深呼吸・4-7-8呼吸法:4秒吸って7秒止めて8秒吐く。副交感神経が優位になり、不安の身体反応を落ち着かせます
- タンパク質・鉄・ビタミンB群を意識した食事:脳内神経伝達物質の材料。特に鉄不足は不安を強めるため、注意
- 「今日やらないこと」を先に決める:やることリストより「やらないことリスト」。境界線を引く練習
- カフェイン・アルコールを控えめに:カフェインは不安を増強し、アルコールは睡眠の質を落とします
- 不安の記録をつける:「いつ・どんな場面で・何を考えて不安になったか」を書き出すと、パターンが見えてきます
オンライン診療だからこそできること
「不安な状態で外出するのがつらい」「病院の待合室が怖い」「相談するほどではないかも」——そんな気持ちを抱える方も多くいらっしゃいます。当院のオンライン診療は、こうした「診察室に行くまでのハードル」が高い状態にこそ向き合うための場所です。
ご自宅の落ち着ける環境から、看護カウンセラーとじっくりお話しいただけます。40分の対話の中で、認知行動療法(CBT)に基づき、思考の癖・生活の負担・境界線の設計まで一緒に整理していきます。専門医と連携しながら、必要に応じて漢方や HRT の処方も検討します。
また、LINE無料相談から気軽にご相談いただけます。「診療を受けるほどではないかも」という段階でも、まずは話してみることで、次の一歩が見えてくることがあります。「一人で抱え込まない」ための道筋を、中長期的な視点で一緒に組み立てていきます。
更年期の不安感、専門ケアで穏やかな日常へ
「気の持ちよう」でも「性格」でもなく、更年期のホルモン変化が背景にある不安感は、専門的なケアで緩和が期待できます。
ビバエルは、ホルモン治療・漢方・栄養行動療法・CBTベースのカウンセリングを組み合わせた、あなた専用のケアプランをご提案します。医師と看護カウンセラーが2職種で連携し、思考の癖・生活の負担・体の状態まで、一緒に整えていきます。心療内科の予約待ちで悩む前に、まずはお気軽にご相談ください。
更年期の症状、通院しなくても相談できます
オンライン完結・全国対応。初回40分、専門医療者が丁寧にお話を聞きます。
更年期の不安感に関するよくある質問
Q. 更年期の不安と、不安障害・パニック障害の違いは?
A. 大きな違いは(1)背景:更年期はホルモン変化が主因/不安障害は素因・環境などが複合、(2)症状の波:更年期は「調子の良い日もある」「気分に日差がある」/不安障害は継続的、(3)随伴症状:更年期はホットフラッシュ・寝汗・月経の乱れを伴う/不安障害は身体症状が薄い。両方併発することもあり、症状が2週間以上続く・希死念慮がある場合は精神科・心療内科の受診も検討を。婦人科で HRT を試してから判断する順序が一般的です。
Q. HRT で不安は軽減しますか?
A. HRT は更年期のホルモン変化に伴う気分の落ち込み・睡眠の質の変化・不安の緩和に有効とされています。エストロゲンは脳内のセロトニンや GABA の働きに関わるため、補うことで情動バランスの整えが期待できます。特に閉経前後の早期に開始することで症状の軽減が期待できるという報告もあります。効果は個人差があるため、専門医と相談のうえで判断します。
Q. 抗不安薬・睡眠薬・抗うつ剤は使いますか?
A. はい、症状の重症度や日常生活への影響度に応じて、抗不安薬・睡眠薬・抗うつ剤の短期処方を行うことがあります。特に、夜間の中途覚醒や日中の不安発作で日常生活に支障が出ている場合、短期の使用が症状の緩和に役立つとされています。ただし、長期の依存性や副作用にも配慮しながら、必要最低限の使用を心がけます。症状が重い場合や希死念慮がある場合は、精神科・心療内科と併走することもあります。
Q. 婦人科と心療内科、どちらに行くべき?
A. 目安として:(1)ホットフラッシュ・寝汗・月経の乱れを伴う→ まず婦人科・更年期外来で HRT・漢方を検討、(2)症状が2週間以上続き気分の落ち込み・希死念慮がある→ 心療内科・精神科の受診、(3)両方併発している → 婦人科と心療内科の併走が理想。ビバエルでは、更年期由来か一次性の不安障害かを見極めたうえで、必要に応じて精神科と連携しながら診療を進めます。
Q. セルフケアでできることは?
A. 以下のような一般的な生活習慣が推奨されています:(1)朝日を浴びて体内時計を整える、(2)4-7-8呼吸法などの深呼吸で副交感神経を優位に、(3)タンパク質・鉄・ビタミンB群を意識した食事、(4)カフェイン・アルコールを控えめに、(5)「今日やらないこと」を決めて境界線を引く、(6)不安のパターン記録(いつ・どんな場面で・何を考えて)。マインドフルネス瞑想や軽い有酸素運動も、脳の過敏さを整えることに役立つとされています。
Q. 不安感はいつまで続きますか?
A. 個人差はあるものの、閉経前後の数年間(45〜55歳頃)がピークで、閉経後ホルモン値が安定してくると徐々に落ち着いていくとされています。ただし、生活の負担・思考の癖・栄養状態などの要因が重なっていると、症状が長引くことも。HRT・漢方薬・CBT ベースのカウンセリング・栄養行動療法などのケアを組み合わせることで、症状の軽減が期待できます。症状が続く場合は、婦人科や更年期外来にご相談ください。
Q. 病院に行くべきサインは?
A. 以下のいずれかは受診をおすすめします:(1)不安が2週間以上続き、日常生活に支障が出ている、(2)夜間の中途覚醒・不眠を伴う、(3)動悸・発汗・息苦しさが強く、外出が難しい、(4)気分の落ち込み・希死念慮がある。婦人科・更年期外来でホルモン評価を、症状が強い場合は精神科・心療内科の併走を検討してください。心療内科の初診が予約待ちで数ヶ月かかる場合、その間の相談先として更年期専門の婦人科・更年期外来を活用するのも一つの選択肢です。

高宮城 直子 MD(産婦人科専門医)
産婦人科専門医・女性ヘルスケア専門医・メノポーズカウンセラー。佐賀医科大学(現佐賀大学医学部)卒業。同大学産婦人科教室入局後、琉球大学医学部産婦人科学教室、糸数病院・ウイメンズクリニック糸数勤務、米国コーネル大学医学部生殖医学センターへ留学。2010年、Naoko女性クリニック開業。2022年、ビバエル(HerLifeLab株式会社)を共同創業。メディカルアドバイザーとして、科学的根拠に基づいた更年期医療の普及に取り組む。
【経歴】
1986年 佐賀医科大学(現:佐賀大学医学部)卒業、同大学産婦人科学教室入局
1987年 琉球大学医学部産婦人科学教室入局
1990年 同大学医学部産婦人科学教室助手
1992年〜2008年 糸数病院・ウイメンズクリニック糸数勤務
1995年〜1996年 米国コーネル大学医学部生殖医学センター留学
2010年 Naoko女性クリニック開業
2022年 HerLifeLab株式会社(ビバエル)共同創業
【認定資格】
産婦人科専門医
日本女性医学学会認定 女性ヘルスケア専門医
更年期と加齢のヘルスケア学会 九州世話人 およびメノポーズカウンセラー
女性ヘルスケアアドバイザー
女性医療ネットワーク 理事
日本女性財団 共同発起人・理事・フェムシップドクター